こんにちは!きむら鍼灸整骨院です。
夜が長い季節になってきましたね。秋は暑い夏が終わり、体の疲れが出やすい季節でもあります。そんな時に大切なのが、睡眠の質を上げてしっかりと体の疲労をとることだと思います。
皆さんは「セロトニン」と「メラトニン」という言葉を聞いたことがありますか?
今回は夏の疲労を回復させるためにも、しっかりと睡眠の質を上げてほしいと思い、「セロトニン」と「メラトニン」という、私たちの睡眠と覚醒のリズムを作ってくれているホルモンについてご紹介したいと思います!
「セロトニン」と「メラトニン」は「昼と夜の主役」
「セロトニン」と「メラトニン」は、私たちの睡眠と覚醒のリズムを司る「昼と夜の主役」のような関係です。簡単に言うと、昼間にセロトニンをしっかり作ることで、夜にメラトニンという天然の眠り薬に変身するという仕組みになっています。
それぞれの役割と、睡眠との深い関わりについて分かりやすく解説します。
1.セロトニンとメラトニンの役割
セロトニン(昼のホルモン):別名→幸せホルモン
主な働き:心の安定、意欲、スッキリした目覚め
分泌のタイミング:太陽の光を浴びると分泌が始まる
関係性:メラトニンの「原料」になる
メラトニン(夜のホルモン): 別名→睡眠ホルモン
主な働き:深部体温を下げ、眠気を誘う、細胞の修復
分泌のタイミング:暗くなると分泌が増える
関係性:セロトニンから作られる
2.睡眠までの「リレー」の仕組み
睡眠の質を上げるためには、この2つのホルモンがバトンタッチする流れ(概日リズム)が重要です。
朝:セロトニンのスイッチON
朝起きて太陽の光を浴びると、脳でセロトニンの合成が始まります。これが「今日も一日頑張るぞ」という覚醒のスイッチになります。
日中:セロトニンの蓄積
日中、活動的に過ごすことで脳内にセロトニンが蓄えられます。
夜:メラトニンへの変身
起床から約14〜16時間後、周囲が暗くなってくると、昼間に溜めたセロトニンを材料にして、脳内の松果体(しょうかたい)という場所でメラトニンが作られ始めます。
入眠:自然な眠気
メラトニンが増えると、血圧や脈拍が下がり、体が「おやすみモード」に入って自然な眠気がやってきます。
そのため、睡眠の質を上げるためには、日中にしっかりとセロトニンを蓄積することがとても重要となります!
9月は「睡眠の大きな転換期」
9月に入り、日が短くなってくる時期は、私たちの体にとって「睡眠の大きな転換期」です。過ごしやすくなる一方で、ホルモンバランスが崩れやすい時期でもあります。
日照時間の減少と睡眠の関係について、3つのポイントで解説します。
①セロトニンが減り、メラトニンが「迷子」になる
夏に比べて日が短くなると、脳内のホルモンに以下のような変化が起きます。
セロトニン不足: 太陽を浴びる時間が減るため、日中のセロトニン合成が少なくなります。
メラトニンの質の低下: 原料(セロトニン)が減ると、夜に作られるメラトニンの量も減ったり、分泌のタイミングが遅れたりします。
結果→「しっかり寝たはずなのに朝から体がだるい」「日中に強い眠気に襲われる」といった症状が出やすくなります。
②「秋の夜長」の罠(夜更かしの誘惑)
日没が早まると、脳は早い時間からメラトニンを出し始め、本来は「早く眠れる条件」が整います。しかし、現代社会ではここに罠があります。
光の刺激: 外が早く暗くなる分、家の中の照明やスマホの光が相対的に「より強く」脳に刺激を与えてしまいます。
時差ボケ状態: 体は「もう夜だ」と感じ始めているのに、強い光を浴び続けることで、体内時計が後ろにズレてしまい、秋特有の「時差ボケ(秋の睡眠相後退)」が起こりやすくなります。
③夏の疲れと「自律神経」の乱れ
9月は日照時間だけでなく、「寒暖差」も睡眠に影響します。
自律神経の負担: 日中の暑さと朝晩の涼しさのギャップを調整するために、自律神経がフル稼働して疲弊します。
深部体温の低下不足: 夏のダメージで自律神経が乱れていると、寝る時にスムーズに体温が下がらず、寝つきが悪くなることがあります。
「最近うまく眠れない」という場合は、この連携がうまくいっていない可能性があります。
「セロトニン不足 = メラトニン不足」
日中のストレスや運動不足でセロトニンが減ると、夜に作り変えられるメラトニンの量も減ってしまいます。「寝る努力」をするよりも「昼間の過ごし方」を変える方が、睡眠の改善には近道です。
9月の睡眠を守るための5つのポイント
9月の睡眠を守るポイントを、①朝・②朝食・③90分後・④日中・⑤夜の5つに分けてお伝えします。
①朝: 太陽を浴びてセロトニン合成を開始(まずは水か白湯)
まず朝は太陽を浴びてセロトニンの合成を促しましょう!
9月は日が短くなる分、意識的に朝の光を浴びないとセロトニンが足りなくなります。起きたらすぐに窓際へ行き、5〜10分は光を感じましょう。
セロトニンの分泌を促すため、起きたらすぐにカーテンを開けましょう。曇りの日でも窓際にいるだけで効果があります。
できる方は、朝食前に5〜10分ほどの散歩ができると最高です!
②朝食:「トリプトファン(アミノ酸)」を摂る
トリプトファンは、セロトニンの原材料です。体内で作ることができない「必須アミノ酸」の一つです。これを材料に、日中は「セロトニン(幸せ・覚醒)」が作られ、夜になるとそれが「メラトニン(睡眠)」へと姿を変えます。
つまり、「朝に何を食べるか」が、その日の夜に「どれだけ眠れるか」を決めていると言っても過言ではありません。
【トリプトファンを「セロトニン」に変える3種の神器】
トリプトファンだけを摂っても、
①トリプトファン:眠りの「原料」そのもの 【具体例】:大豆製品、乳製品、卵、ナッツ
②ビタミンB6 :合成を助ける「着火剤」【具体例】:バナナ、赤身の魚、鶏肉、玄米
③炭水化物(糖質): 脳へ運ぶ「チケット」【具体例】:ご飯、パン、果物
【実践!最強の「快眠朝食」メニュー】
これまでの知識を凝縮した、手軽で効果的な組み合わせです。
・バナナ + ヨーグルト
(バナナはトリプトファン・B6・
・ 納豆ご飯 + 味噌汁 + 卵焼き
(大豆と卵でトリプトファンを、
・チーズトースト
(乳製品と小麦の組み合わせ。忙しい朝に最適)
※よく噛むこともセロトニンの分泌をさらに活性化させます!
③90分後: コーヒーを楽しみ、集中力をブースト。
朝一にコーヒーを飲むという方もいるかと思います。
ただ、睡眠や体のリズムのためには少し待ってコーヒーを摂取した方が良かったりします。
なぜかというと、起きてすぐの体は「コルチゾール」という天然の覚醒ホルモンが体を起こそうとしてくれるのですが、朝一にコーヒーを摂ると、カフェインの力で体が起きてしまい、体は自分の力で起きることをサボるようになってしまうのです。
そのため、起床から60〜90分後、コルチゾールの分泌が落ち着いたタイミングで飲むのが、脳の覚醒リズムを壊さないベストな方法です。
また、コーヒーの 「門限」は14時まで にしましょう。
カフェインは体から抜けるのが非常に遅い(半減期が約5〜8時間)物質です。
午後遅くに飲むと、夜になっても脳にカフェインが残り、メラトニンの働きをブロックしてしまいます。深い眠り(徐波睡眠)が減り、翌朝のセロトニン不足(=疲れが取れない)という悪循環に陥ってしまいます。
④日中: 適度な運動でセロトニンをしっかり溜める。
運動とセロトニンの関係は非常に深く、実は「どんな運動でもいいわけではない」というのが面白いポイントです。
セロトニンを増やすために最も効果的なのは、「リズム運動」と呼ばれるカテゴリーの動きです。
セロトニンを増やす「リズム運動」とは?
一定のテンポで同じ動作を繰り返す運動のことです。このリズム刺激が、脳内のセロトニン神経を直接活性化させます。
ウォーキング・ジョギング: 1秒に2歩くらいの一定リズムで歩くのが理想です。
スクワット: ゆっくり一定の速さで上下します。
階段の上り下り: 5〜10分続けるだけで効果があります。
咀嚼(そしゃく): 実は「噛む」ことも立派なリズム運動。朝食をよく噛むだけでセロトニンが増えます。
運動の「黄金ルール」
セロトニンを出すには、やり方にもコツがあります。
「集中」して行う
テレビを見ながら、スマホを見ながらの「ながら運動」では、セロトニン神経への刺激が弱まります。「今、動いている」という感覚や呼吸に意識を向けるのがコツです。
時間は「5分〜30分」
開始5分後くらいからセロトニンが増え始め、20〜30分でピークに達します。
「疲れすぎない」強度
「ちょっと息が弾むけれど、笑顔で会話ができる」くらいの中強度がベストです。激しすぎる筋トレや、ヘトヘトになるまで追い込む運動は、逆にストレスホルモン(コルチゾール)を増やし、セロトニンを抑制してしまうことがあります。
おすすめの時間帯:【最強】は「朝の散歩」
朝に運動することには、ダブルのメリットがあります。
①日光 + リズム運動: セロトニンを出す2大スイッチを同時に押せます。
②夜の快眠予約: 朝にしっかりセロトニンを出すことで、約15時間後の「メラトニン(眠りのホルモン)」の量が増え、夜ぐっすり眠れます。
【注意!!】夜の激しい運動
寝る直前に激しい運動(息が切れるような筋トレなど)をすると、交感神経が優位になり、メラトニンの分泌を邪魔してしまいます。夜にするなら、ストレッチや軽いヨガなど、リラックス系の動きに留めるのが正解です。
忙しい方へのおすすめ
「外を歩く時間がない!」という場合は、家の中でできる「5分間のその場足踏み」や「かかと落とし(背伸びしてストンと落とす)」だけでも十分効果があります。
⑤夜: 暗い環境でセロトニンをメラトニンへ変換。
秋は夜が長くなり、夜にいつもよりスマホやパソコンを使用することがある人もいるかと思います。
スマホやパソコンの強い光を浴びると、脳が「まだ昼だ」と勘違いして、メラトニンの分泌を止めてしまいます。寝る1〜2時間前は照明を落とし、リラックスしましょう。
夏よりも夜の照明を1〜2時間早く落とし、夜はブルーライトを控えられるととても良いです。
外の暗さに合わせて、室内の照明も少し暗めの暖色系に変えると、メラトニンの分泌がスムーズに始まります。
最後に:「秋の過眠」に注意 !
セロトニンが減ると、脳がエネルギーを節約しようとして「いくらでも寝られる(でも眠りが浅い)」状態になることがあります。長く寝るよりも、朝しっかり起きることを優先するとリズムが整います。
9月は「季節性感情障害(冬季うつ)」の入り口になることもあります。気分が落ち込みやすいと感じたら、5つのポイントを参考に、セロトニンを意識的に増やしてみてください!
5つのポイントをしっかりと実践することで、あなたのセロトニン・サイクルはほぼ完璧に整います!
全てやるのは大変かと思うので、無理の範囲で自分の生活の中に取り入れられることを行い、睡眠の質を上げて体を整えてもらえればと思います!!







